明治36年(1903)

○ 1月 町長 村山 儀七、退職。2月 大島 順兵衛、就任。
○ 1月14日 第16回町会に於て左記議案可決せらる。
      1、寄付 ( 役場庁舎 ) 受納に関する件。
      1、岩内町役場位置移転の件。 従来本町役場は仮に岩内小学校裁縫室( 旧新井田歯科医治療室の位置、小学校卒業女子の通学した裁縫専修科教室 ) を借受け執務していたが狭隘にして官民の不便不尠依って本町有志篤志者の組織に係る町有財産造成会より町役場庁舎に充て建物を新築寄附申出ありたるを以て之を受納す。新庁舎左の如し。
          岩内町大字鷹台町字八幡番外地 ( 町有地内 )
      1、平家木造柾葺本家  1棟  94坪5合  同  玄関  2坪3合5勺6寸  同  下屋  24坪7合5勺
                      同  便所  5坪2合5勺  総計126坪8合5勺6寸  工費金 3,872円也
○ 町会の決議を経て岩内漁業速成方を道庁に稟申す。
     道庁より漁港の修築は其の地方の独立経営たるべき指示を受く。
○ 3月12日 岩内郡漁業組合設立認可さる。道内最初の漁組 ( 明治39年参照 )
○ 同組合、前田村字浜中に於て鰊定置漁場27ヵ統の免許を受く。
○ 4月1日 岩内郵便電信局を岩内郵便局と改称。同年3月勅令第40号による。  ( 岩内局調 )
○ 5月21日 岩内郵便局に電話所を併置し岩内、札幌、小樽間通話開始す。
○ 岩内税務署廃止せられ小樽税務署の管轄となる。
○ 11月18日 増田 庄吉、初めてスケトウダラ漁に出漁す。
      延縄38枚を使用し800尾を漁獲す、翌9日延縄40枚を以て2,600尾漁獲、更に漁船1隻を増加し37年2月15日迄に230,000尾、1600円の水揚あり。爾来、スケトウダラ漁勃興し38年春川崎船10隻、同年秋60余隻、大正10年川崎船135隻に達す。 ( 大正3年乃至同9年の項参照 )