豆類を煮るときは必ず深層水で戻してます(小樽市)

最近は岩内深層水をご利用いただいている町外の方々にお話を伺いに出向くことが多く、今日は小樽市に向かった。大正14年(1925年)に創業の丸一北川食品株式会社である。岩内から余市を抜け、小樽駅の前を通ってすぐに到着かなと思ったが、そこから30分強、銭函の工場までは思いのほか時間がかかった。

おはようございます。今日はよろしくお願いします。
迎えてくださったのは、この会社の3代目、北川勝三社長だ。
深層水を使っていただいている方々を回ってお話を伺ってるんです。
「ああ、深層水はずっと使ってますよ。金時豆や黒豆とかうぐいす豆を煮るとき、煮る前に深層水を混ぜた水で豆を膨らませるんですよ。そうすることで膨らみすぎずに美味しくできるから。」

煮豆は主力商品なんですね?
「この会社は大正時代に、父が豆を煮て、それを母が市場で売るところから始まったんですよ。その頃は、ガンガン部隊って言って、背中に缶のようなものを担いで小樽まで商品を仕入れに来る人たちが大勢いて、それを色んな地域に持ち帰って売ってたんですね。それが道南や道東まで広がっていったんですよ。その後、兄が後を継いだんだけど、私は15年くらい前かな、兄からお前がやれってね、それで今です。兄ですか?兄は今、会長でいますね。」

先日ネットで見たんですが、煮豆以外にも色々作っていらっしゃいますよね?
「そうですね、佃煮とか、漬物とかですかね。佃煮はね、ニシンとかワカサギとか、魚系の材料がほとんど中国とか海外になってて、アミエビってどこで獲ってるかわかりますか?あれは北極から来てるんですよ。まあ、中国からの輸入でいうと、大連に取引先の工場があって、そこで昆布巻きとか巻いてもらって、それを日本で味付けしてるんです。昔、鯉の昆布巻きが売れてるのを見て、これは鮭でもって思ってね、鮭の一本巻きっていうのを200本作ったんですけどね、一本で売るのはなかなか大変で、その後切り身にしたりとか、いろいろ苦労してますよ。中国の話に戻るけれど、15,6年前に大連で現地の人たちに昆布巻きの作り方をDVDにして指導したりしましたね。びっくりしたのはワカサギでね。田中角栄が中国と国交回復したときに日本から卵を持って行ったそうで、それを中国の西の端っこのウイグルの方の湖で育てていて、大連まで軍が輸送して来るっていうんですよ。」
社長室の机の横に大きな中国の地図が貼ってあるのも頷けた。

世の中、色々と食品の値段が上がってますけど、こちらでは値上げは?
「上げたいのはやまやまだけど、うちのメインの取引先が値上げを認めてくれないんですよ。困ったものです。」

ところで、工場を見せていただけますか?
いいですよ、と工場に案内いただく。

「この部屋は今、ワカサギと白ジャコのパック詰めをしてて、次の部屋は今、 ジャコを煮てるところですね。それからここでは煮豆を作ったり、材料の選別をしてますね。入ってみますか?」

入ってみると、その作業場ではジャコの検査が行われていた。
「今ジャコを検査していて、中には釣り糸なんかのゴミが混ざってることがあるんですよ。」
といって日記帳のような記録帳を見せていただいた。」
細かいところを全部記録して残されてるんですね。

部屋を出て、次にある大きな機械の前に立ち止まり説明してくださる。
「この工場は臭いが全然しないでしょ、この機械が工場全体にオゾンを送っているんですよ。」
オゾン発生器は、清潔さが求められる環境で消臭や除菌目的として重宝されるものである。

最後に加工前の材料が積まれた倉庫で見学は終了。
北川社長、今日は本当にありがとうございました。

取材日;令和4年5月11日