ミネラルと健康

海水から塩分(塩化ナトリウム)と水分を取り去ると「にがり」が残ります。「にがり」の主成分は塩化マグネシウムですので海水にはマグネシウムが多く含まれていることがわかります。

最近、栄養学の分野では「ミネラル類や微量元素」と「健康」との関係が注目されています。

ミネラルとは

ミネラルとは生体内で物質の結合や分解が行われるために必須なもの(酵素、補酵素など)の構成元素であり、ビタミンのようなはたらきをします。

ミネラルは骨や歯のほか、筋肉、血液、神経、臓器などの重要な成分であって、細胞内外の体液に溶けた状態(電気を帯びたイオン)として存在し、体内の環境を一定に保つためには欠かせません。

マグネシウムのはたらき
リンの摂取が多くなるとカルシウムが骨から血管や筋肉などに移行し、内臓が硬くなりますが、マグネシウムはこれを抑えることがわかっています。
日本人の栄養摂取については、常にカルシウムの不足が強調されますが、カルシウムばかりとってマグネシウムを十分にとらないと、かえって健康をそこなう恐れがあります。
マグネシウムは神経などのはたらきを正常に保つのにも不可欠なものです。マグネシウムの不足は血管や心臓などの弾力性を失わせ、自律神経の失調をもたらして脳梗塞や心筋梗塞、心臓疾患などの原因になると考えられています。
カリウム・亜鉛のはたらき
カリウムは、ナトリウムを排せつするはたらきがあるため、塩分をとりすぎる傾向のある日本人には大切なミネラルです。
亜鉛の不足は、免疫力の低下、味覚障害、生殖能力の低下などをもたらすことがわかっています。

   

現代人はミネラル不足

合成肥料で育てられた野菜などは、昔のものに比べミネラル類が少なくなっています。また、インスタント食品など多くの加工食品にはリン酸塩が大量に添加されているため、リンが多く含まれる一方、調理の過程でマグネシウムをはじめ、各種のミネラルが失われています。

さらに、ストレスの多い生活ではミネラルの必要量が増大することもわかっています。これらのことから、現代人はミネラル不足に陥りやすい生活をしているといっていいでしょう。

研究が進む「ミネラルの特性」
1977年、生化学者の江上不二夫博士は、独自の調査で、海水中に含まれる元素の量と、生命が利用している元素の量には深い関係があることを見い出し、生命が海で誕生したことの証拠としています。
表層水ではリンやケイ素など特定のミネラルが生物によって消費されて少なくなっていますが、深層水ではそれがないため、深層水の資源性の一つとして「ミネラル特性」を重視する人もいます。深層水を様々なものに利用した場合、効果の一部はこの「ミネラル特性」と関係しているようです。

ミネラルの主な効能
■Ca カルシウム
骨や歯などの硬組織を形成する
精神安定(神経の感受性を静める)
血液を凝固し、出血を防ぐ
■Mn マンガン
骨の形成
糖質、脂質、タンパク質の代謝促進
骨、肝臓の酵素作用を活性化
■I ヨウ素
成長期での発育促進
精神活動を敏活にする
■Mo モリブデン
鉄の利用を高め貧血予防
糖質や脂質の代謝
尿酸の代謝
■Fe 鉄
赤血球のヘモグロビンの構成成分
貧血の予防、治療
疲労を防ぎ、病気への抵抗力をつける
■Na ナトリウム
細胞内液の浸透圧を維持
神経の刺激伝達
筋肉、神経の興奮性を抑える
■Mo モリブデン
細胞内液の浸透圧を維持
神経の刺激伝達
筋肉、神経の興奮性を抑える
■Fe 鉄
尿素の分解を促す
細胞の再生を促す核酸(RNA)の安定化
鉄の吸収促進
■Cu 銅
メラニン色素の生成
コラーゲン、エラスチンの生成
骨粗鬆症や動脈硬化、動脈瘤を防ぐ
■P リン
骨や歯などの硬組織を形成する
神経や筋肉の機能の正常化
■Mg マグネシウム
刺激への神経の興奮抑制
カルシウムのはたらきを調節
■K カリウム
細胞内液の浸透圧を維持
ナトリウムを排せつし、血圧を下げる
心臓機能、筋肉機能を調節
■Cl 塩素
消化酵素ペプシンを活性化し消化促進
強力な酸で殺菌、pHバランス調整
■Zn 亜鉛
DNAやタンパク質の合成、細胞の新生
ビタミンC、コラーゲンの合成
味覚、嗅覚を正常に保つ
■F フッ素
エナメル質を強くし虫歯予防